昨年の夏にいしかわの発掘展「いしかわの城下と村」を開催しましたが、新型コロナの影響で開催期間が限られてしまいました。そこで、見学できなかった方のために概要を紹介します。
※展示期間:令和3年7月17日~同年9月20日
石川県は戦国時代~江戸時代の城下の名残が、土地の区画や道路、建物、用水路などに色濃くみられ観光地としてだけではなく、近年には歴史学習の場として大いに注目されています。今回は七尾・金沢・小松・大聖寺の各城下とその周辺の村を取り上げて、発掘調査成果からわかった人々の暮らしや生業(なりわい)に関する道具等を展示し、それぞれの城下の成り立ちや周辺の村との関わりなどを紹介しました。
◎「七尾城下の職人たち」コーナー
戦国期の七尾城下では、生産工房の製品と当時の生活様式を示す資料(土器など)を取り上げながら、人々の暮らしと生業に焦点をあてた展示をしました。
展示遺跡:七尾城跡、七尾城下町遺跡シッケ地区
展示品:陶磁器(輸入磁器、越前大甕)、鎧小札、金溶解坩堝等
◎「金沢城下の都市文化と人々のくらし」コーナー
武家社会を中心とする金沢城下の武家屋敷と周辺の町屋の発掘調査からみえる人々の暮らしを中心に展示し、数度の大火などを契機とした町割の変遷を紹介しました。
展示遺跡:金沢城下町遺跡(前田氏(長種系)屋敷跡地区)、同(丸の内7番地点)、同(下本多地区)、同(飛梅町3番地点)、広坂1丁目遺跡他
展示品:陶磁器(茶器)、金属製品(計量器具)、動物遺体(食物残滓)等
◎ 「小松城下のにぎわいとものづくり」コーナー
小松城下の町並みやにぎわいと、現在も息づく「こまつのものづくり」を、遺跡で見つかった遺構や出土品、現在も残る町割りなどから探る。
展示遺跡:大川遺跡、八日市地方遺跡、八幡遺跡、漆町遺跡(金屋地区)
展示品:陶磁器(九谷染付大皿他)、鉄鍋鋳型、窯道具、銭貨等
◎「大聖寺城下-家老屋敷と村-」コーナー
大聖寺藩の家老屋敷から出土した高級食器と村から出土する食器の違いを紹介しました。
展示遺跡:八間道遺跡、大菅波コショウズワリ遺跡
展示品:陶磁器(九谷染付大皿、肥前平鉢、輸入磁器)等
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