江沼平野の中央に位置する、弥生時代後期、奈良・平安時代~中世の集落遺跡です。今回は7年目かつ最後の現地調査で、庄跨道橋があった場所の南側と、その東西の3地点で調査を実施しました。
東側の調査地では、弥生時代の木棺墓や土器が廃棄された穴を、南側の調査地では、古代の道路や中世の溝を確認しました。西側の調査地では、平安時代の掘立柱建物や井戸、土器を廃棄した穴、土器をつくるための粘土を採ったとみられる穴のほか、縄文時代の落し穴などもみつかりました。
同地一帯は、白鳳期の古代寺院、津波倉廃寺の推定地として知られる区域ですが、古代瓦が少量出土したものの、その痕跡は確認できませんでした。寺院跡をみつけられなかったのは残念ですが、この7年間で当地の弥生時代から中世の様相を明らかにする大きな成果が得られました。
遺跡名 | 加賀市庄・西島遺跡 |
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時代 | 弥生時代、奈良・平安時代~中世 |