金沢市観法寺墳墓群では、これまでの調査で同じ場所で2回建て替えが行われていた弥生時代後期の竪穴建物1棟と、弥生時代後期~終末期の墳丘墓が8基みつかっています。
今回、1号墓第2埋葬施設の調査が完了しました。墳丘の中央に長大な墓壙が掘られており、墳丘の平面形は方形で四隅が突出する「四隅突出型墳丘墓」であった可能性があります。
また、北側斜面の一部では断面V字形の溝がみつかり、弥生時代終わり頃の集落を溝で囲んでいた環濠とみられます。斜面の崩落が著しく尾根を全周する形ではみつかっていませんが、河北潟を眼下に臨む丘陵尾根の先端部分に弥生時代後期の環濠集落が新たに発見されたことは、北陸の高地性集落を考える上で大きな成果となります。
現在、残る7・8号墓と環濠の調査を行っており、年内の完了目標に向け、発掘調査はもうしばらく続きます。
(9月23日の現地説明会資料は→こちらをクリック)
リンク https://www.ishikawa-maibun.jp/wp-content/uploads/2022/10/kanpoji-gensetu2022.pdf
遺跡名 | 金沢市 観法寺墳墓群 |
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時代 | 弥生時代~中世 |