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公益財団法人 石川県埋蔵文化財センター

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最新発掘情報

金沢周辺 終了

金沢市大場遺跡 令和5年度の発掘調査が終了しました

 令和4年度に続き第2次となる今回の調査でも、森下川や河北潟に起因する氾濫・湿地堆積層を挟んで上下二面の生活面を確認しました。
 第1面では、平安時代から鎌倉時代の掘立柱建物、井戸、溝と室町時代の溝、小穴などを検出しました。中でも大型建物の規模や低地に面した微高地上に立地することが、新たに明らかとなりました。また、建物近くの井戸からは、井戸枠が検出され、漆器皿や木製の箸などが出土しました。
 第2面では古墳時代の溝、土坑、小穴を検出し、土師器の小型甕や須恵器坏・甕などが出土しました。また、奈良・平安時代の建物、溝、土坑、小穴を検出し、柱根や柱の抜き取り痕跡が確認できました。
 このように、今年度の調査では、度重なる水害により短期的な集落となった古墳時代や奈良・平安時代の様子と、地盤が安定し始めて沖積平野の開発が活発化した11世紀後半以降の立地環境や建物規模など、具体的な集落の様子をより一層明らかにすることができました。

現地説明会当日配布資料(6月24日実施)へのリンク ←ここをクリック

遺跡名 金沢市大場遺跡
時代 古墳時代、奈良・平安、中世

現場の写真

  • 調査区遠景(北から)

  • 低地の側に建つ大型建物の掘削風景(平安~鎌倉時代)

  • 検出された井戸枠(平安~鎌倉時代)

  • 奈良から平安時代の建物(北西から)

  • 柱穴に残る柱根(奈良~平安時代)

  • 遺構検出の様子(南東から)

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