梯川右岸にある一針C遺跡は、弥生時代~中世の集落遺跡です。平成25年度から発掘調査を行っており、今年度は春と10月から2月中旬まで調査を実施しました。
中層の調査では、二重の堀に囲まれた中世の屋敷地や井戸がみつかりました。調査区西側でみつかった井戸は、室町時代に掘られ戦国時代に埋められたとみられ、上部に壊された五輪塔や石臼、石製の行火(あんか)、土師器皿や陶磁器などが棄てられていました。また、埋土からは、漆器椀や木製品などとともに当時の仏具が出土しました。「三具足(みつぐそく)」と呼ばれる銅製の花瓶(けびょう)・香炉(こうろ)・燭台(しょくだい)の3点がセットで出土しており、保存状態も良好で、近くに仏堂などが存在していた可能性があります。発掘調査により出土した三具足は県内2例目となります。
銅製三具足は、3月2日から4月10日までの間、石川県埋蔵文化財センター展示室にて展示を予定しております。
一針C遺跡、中世、井戸、仏具、三具足
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遺跡名 | 小松市一針C遺跡(こまつしひとつはりCいせき) |
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時代 | 弥生時代~室町時代 |